かさ密度
試験の位置づけ
- 粉粒体の物性測定の中で最も基礎となる粉体特性測定の一つであり、粒子集合体の充填状態を定量化する基本評価項目
- かさ密度(Bulk density)を求めることで、粉体流動性の評価を行う際の初期条件データとして活用される基礎指標
- タップ密度(タッピング密度)測定と組み合わせることで、粉体の締まりやすさや流動性の違いを解析する中心的データ
- 粒子径分布測定(Particle size distribution)や粒子形状解析(SEM、画像解析)と関連付けて、粉体の充填構造や空隙率を解釈する基盤物性
- 圧縮特性・圧縮試験(Compressibility)および粉体の圧密性評価における無荷重状態の初期密度データ
- 凝集性評価(Cohesion, interparticle force)や静電気特性を有する粉体の挙動変化を反映する基礎物性
- 粉粒体の力学特性解析や、ホッパー詰まり評価(Hopper flow / Arching / Rat-holing)における設計基礎データ
- 流動化特性(Fluidization properties)を検討する際の粒子群密度条件の基準値
試験の目的
- 粉体の単位体積当たり質量を測定し、粉粒体物性評価の基礎データを取得する
- 粉体の充填性や空隙率を把握し、保管・輸送・包装設計に必要な情報を得る
- タップ密度との比較により粉体流動性を定量的に評価する
- 粒子径分布や粒子形状の違いが充填挙動に与える影響を把握する
- 凝集性や粒子間力、静電気特性を有する粉体の充填状態変化を確認する
- 圧縮特性試験や圧密試験の初期条件データとして活用する
- ホッパー内部で発生する架橋やラットホール現象の予測資料とする
- 流動化特性の設計条件を設定するための基礎物性を取得する
- ロット間の品質差や工程変更による粉体特性変動を評価する
用途
凝集性、排出性、飛散性、ホッパー容積、強度、輸送
概要
かさ密度には2種類あり、ゆるみかさ密度(Aerated Bulk Density)と、かためかさ密度(Packed Bulk Density)とがある。
ゆるみかさ密度は粗充填密度ともいわれ、軽く充填した時で空間率(Void)又は空隙率(Porosity)が大きい方の値である。これは、ホッパーの容積計算に利用できる。
かためかさ密度は密充填密度ともいわれ、最も密に充填した時で空間率(Void)又は空隙率(Porosity)が小さい方の値である。これは、ホッパーに最も溜まった時の、加重計算に利用できる。
また、一般的にかさ密度が小さい試料は飛散性が高い。
原理及び理論
一定容積内に軽く充填した質量を、容積で除した値をゆるみかさ密度とする。
また、一定容積内に振動等によって固く充填した質量を、容積で除した値をかためかさ密度とする。
